18.0Jの新機能
.NET 8へ対応
アプリケーションプラットフォーム「 .NET」の最新バージョンである「 .NET 8」に対応しました。また、これまでサポートしていなかったバージョンである「 .NET 7」も同時に対応しています。さらに、「 .NET」の特徴であるマルチプラットフォーム環境での利用をより使いやすくするための機能向上も行いました。
- 〈セクションレポート〉
セクションレポートのマルチプラットフォーム対応強化
Linuxをはじめとした非Windows環境でセクションレポートを実行する場合、これまでは、フォント・画像の描画を行うためにWindowsAPI 互換ライブラリ(libgdiplus)をその実行環境にインストールする必要がありました。18.0Jでは、レポートエンジンの実装が変更され、互換ライブラリのインストールが不要となります。これによって、FaaSをはじめとした、実行環境への互換ライブラリのインストールが難しい環境でも、セクションレポートを実行できるようになります
パフォーマンス向上
「 .NET 8」は、16.0Jでサポートしてきた「 .NET 6」と比較して、大幅なパフォーマンス向上が実現されており、バージョンアップを行うことで既存アプリケーションのパフォーマンスを大幅に改善可能です。また、「 .NET 8」に対応した18.0J自体もパフォーマンスが改善され、アプリケーションフレームワークのバージョンアップと組み合わせることで、既存アプリケーションのパフォーマンスが飛躍的に向上します。
クラウド環境のサポート拡充
クラウド環境のサポートを拡充し、新たに大手クラウドベンダー4社の「FaaS(Function as a Service)」である、「AWS Lambda」、「Azure Functions」、「Google Cloud Functions」、「Oracle Cloud Functions」をサポートします。また「PaaS(Platform as a Service)」のサポートに「AWS Elastic Beanstalk」、「Google Cloud App Engine」の2つのサービスを追加します。
Webデザイナコンポーネントを大幅にアップデート〈Professional限定機能〉
進化したカスタマイズ機能
さまざまなユーザーに適した形でWebデザイナをご活用いただけるように、カスタマイズ機能を大幅に拡充しました。
- 〈ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード〉
レポートパーツ
「レポートパーツ」は、帳票作成においてよく利用される「会社ロゴ」、「見出し」、「請求先」、「請求明細テーブル」、「定型文」、などのレポートの構成部品を、グループ化して1つの部品として「Webデザイナ」上で再利用できる機能です。「レポートパーツ」を利用することで、パワーポイントなどの資料を作成する感覚で帳票作成が行えるようになり、エンドユーザーによる帳票開発負荷を軽減できます。
デザイナ機能をユーザーに合わせて制御可能に
Webデザイナの制御可能なデザイナ機能を大幅に追加し、デザイナ機能をユーザーに合わせて細かくカスタマイズすることが可能になりました。
ブログ記事で強化された「Webデザイナ」のカスタマイズ機能を見る
カスタマイズが可能になったデザイナ機能
- グループエディタ
- レイヤー
- ツールボックスコントロール
- ステータスバー
- ホーム
- レイアウト・レポート・エリア
- パラメータ
- スクリプト
- ツールバー
- ステータスバー
- アイコン
- プロパティ
Webデザイナの外観が変更可能に
ステータスバー上に追加されたテーマの設定機能から、Webデザイナの外観をあらかじめ用意されたテーマにあわせて変更できるようになりました。
操作性が飛躍的に向上しデザイン作業がより簡単に
Webデザイナのデザイン作業をより効率化するために、「レイアウトツールバー」をはじめとした、レイアウト作成に関する機能を拡充しました。また既存の動作を改善し、視認性を向上させるなど、ユーザーインターフェースを大幅に向上させました。
レイアウトツールバー
新たにレイアウトツールバーが追加され、複数のコントロールのレイアウト配置を一括で操作可能になります。
- 〈セクションレポート〉
セクションレポートデザイン時の視認性の改善
セクションレポートでのデザイン時、各セクション領域の視認性が改善されました。
ドラッグ選択操作の改善
コントロールのドラッグ選択する際、レポートのマージンエリアから操作することが可能となりました。
ペースト動作の改善
マウスカーソル位置にペーストされるようにペースト動作が改善されました。
- 〈ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード〉
複数レイヤー時のコントロール追加動作を改善
複数のレイヤーが存在する場合のコントロール追加動作を改善しました。これまでは、複数のレイヤーがある場合にコントロールを追加すると、それがデフォルトのレイヤーに追加され、ユーザーは手動でレイヤーの変更を行う必要がありました。しかし、今回の動作改善により、アクティブなレイヤー上にコントロールが追加されるようになりました。
- 〈ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード〉
マージフィールドの簡略化表示
プロパティ名の表示の改善
「FormattedText」コントロールにマージフィールドを設定した際に、表示が簡略化され視認性が向上しました。
プロパティ名の表示が見切れる際「…」を表示し、表示名の見切れていることが分かるように表示を改善しました。
Blazorデザイナの提供〈Professional限定機能〉
ASP.NET Core Blazorに統合して使用できる「Blazorデザイナ」を新たに提供します。Blazor Server、およびBlazor WebAssemblyのRazorコンポーネント上に組み込んで、エンドユーザーがWeb上で帳票の新規作成や変更を行えるデザイナアプリケーションの作成が行えます。
〈ダッシュボード〉ダッシュボード
セクションレポート、ページレポート、RDLレポートに続く新たなレポート形式として「ダッシュボード」を追加します。
「ダッシュボード」はこれまでのレポート形式と異なり、Web上でチャート、テーブルなど可視化コントロールを複数配置したうえでインタラクティブにフィルタリング操作によってデータ分析を行うことが可能になります。
エリアタブ
「ダッシュボード」ではレポートレイアウトを複数の「エリア」に設定した場合、画面下部に「エリアタブ」が表示されます。ビューワ上に表示するエリアをタブで切り替えることができるので、表示したいエリアの選択と切り替えをスムーズに行うことが可能です。
スクロール表示可能な「コンテナ」コントロールを提供
スクロール表示可能な「コンテナ」コントロールを提供します。レポート形式が「ダッシュボード」の場合、「コンテナ」コントロールの「オーバフロー」プロパティを「Auto」、「Scroll」に設定すると、「コンテナ」コントロールに配置した「テーブル」、「リスト」などのコントロールのデータ量に応じスクロールバーが表示されます。
〈ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード〉レポートウィザード
帳票開発をより効率よく行えるように、デザイナ(Win・IDE)にレポートウィザード機能を追加しました。
新規で帳票開発を行う際に、レポートウィザードを利用することでデータソースの設定までを対話的に行うことができます。これにより追加したデータソースを元に帳票デザインを素早く行えるようになります。
Windowsビューワをモダンデザインへ変更
「Windows Forms」ビューワのデザインをモダンなデザインへ変更を行いました。
昨今主流である高解像度ディスプレイにおいても、視認性を向上させるために、アイコンを含めたデザインを見直し、モダンなデザインに変更しました。プロパティ設定により、従来のデザインをそのまま利用することも可能ですので、利用シーンに応じてご活用いただけます。
利用可能なデータソースの追加と機能強化
データソースにExcelファイルが利用可能に
レポートのデータソースとして、Excelファイルが利用できるようになりました。
レポートウィザードのデータソース選択画面から、Excelファイルを選択し、対象となるファイルを設定することで利用可能となります。- 〈ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード〉
データソースに階層型JSONデータが利用可能に
レポートのデータソースとして、階層構造を持つJSONデータが利用可能になりました。
これまでもJSONデータをデータソースに利用することは可能でしたが、階層構造を持つ形式には対応していませんでした。これにより、複数のデータソースを使用せずに、帳票での階層表現が可能となります。 - 〈セクションレポート〉
JSONデータの設定にWeb API等で必要な情報が設定可能に
JSONデータをWeb APIなどから取得する際に、ヘッダ情報、リクエスト方式などの設定がデザイナより設定可能となります。
PDF出力機能の強化
PDFの印刷時に透かし表示が可能に
PDF出力されたファイルから印刷する際に、透かし(watermark)の表示が可能となります。これにより印刷が禁止されているPDF文書に透かし表示が可能となり、セキュリティ対策にご活用いただけるようになります。
PDFフォームの入力順(タブ順)が設定可能に〈Professional限定機能〉
PDFフォームを作成する際に、入力フィールドのタブ順序を設定できるようになりました。PDFフォームを作成する為のコントロール「InputField」に「Tabindex」が追加され、設定した値によって入力順が変更可能となります。
〈ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード〉新たなチャート形式の追加
Chartコントロールのチャート形式に「ゲージチャート」、「レンジチャート」を追加しました。
ゲージチャート
設定した複数の基準値に対しデータ値の位置を直観的に表現可能な、チャート形式「ゲージチャート」を追加しました。
レンジチャート
「開始フィールド」と「終了フィールド」に値を設定し範囲を表現する「レンジエリア」、「レンジ縦棒」、「レンジ横棒」の3種のチャート形式を追加しました。
日付・時刻型パラメータの書式設定が可能に
日付・日付時刻型パラメータに、新たに日付・時刻の入力書式設定が可能になりました。これにより、月度、時刻のみの入力が可能となり入力箇所がよりわかりやすくなります。
デザイナ・ビューワ(Win・IDE)の横スクロールをShiftキー+スクロールホイールで操作可能に
横スクロールバーが表示される場合、Shiftキーとスクロールホイールの操作により、横スクロールが可能となりました。デザイナでのデザイン時やビューワー表示の際で横スクロールを行う際はマウス操作が必要でしたが、新たにショートカットキーを割り当て操作性を向上させました。
その他の機能強化
レポートコントロールに以下の機能を追加しました。(ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード)
- CheckBoxコントロールに、Actionプロパティを追加しました。
- Listコントロールを、マルチカラム(複数列)で表示可能になりました。
JSビューワ、Blazorビューワ、およびWebViewerコントロールに以下の機能を追加しました。
※ Professionalエディション限定の機能です
- ズームの初期値が設定可能になりました。
- ActiveReportsのAPI(サーバー)から出力される、エラーの内容に詳細なエラー情報(スタックトレース)を含めないように変更しました。
帳票エンジンに以下の機能を追加しました。
- Actionプロパティに「Apply Parameters(パラメータの適用)」アクションを追加しました。(ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード)
- PDF/A-(1a、2a、2u、3a、3u)形式、PDF/UA-1形式で出力された際のPDFアクセシビリティを強化しました。(ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード)
※Professionalエディション限定の機能です - HTML形式で出力された際のアクセシビリティを強化しました。(ページレポート・RDLレポート・ダッシュボード)
- WinFormsビューワより印刷する際、プリンタの指定が可能になりました。
レポートテンプレート・プロジェクトテンプレートの更新を行いました。
- IDEデザイナより追加可能なレポートテンプレートを以下の2種類へ統合し、ダイアログにてレポート形式を選択できるように変更しました。
- ActiveReports 18.0J レポート
- ActiveReports 18.0J セクションレポート(コード)
- プロジェクトテンプレートを以下6種類へ統合し、ダイアログにてレポート形式を選択できるように変更しました。
- ActiveReports 18.0J Windows フォーム アプリ (C#)
- ActiveReports 18.0J Windows フォーム アプリ (VisualBasic)
- ActiveReports 18.0J ASP.NET Core MVC アプリ (C#)
- ActiveReports 18.0J ASP.NET Core MVC アプリ (VisualBasic)
- ActiveReports 18.0J Blazor Server アプリ(C#)
- ActiveReports 18.0J Blazor WebAssembly アプリ(C#)