2023J v2の新機能
全般
新エディション「ComponentOne Data Services」の提供
ComponentOne Data Servicesは、クラウドサービスを含むさまざまなデータソースに接続して.NETアプリケーションでソートやフィルタリング、グループ化や集計などのデータ操作を実行するライブラリのセットです。以下のライブラリを提供します。
- DataConnectors:Microsoft Dynamics 365、Salesforce、kintone、ServiceNowなどのSaaSやOData、JSON、CSVといったデータソースへの接続
- DataCollection:大規模なデータを段階的にロードするための仮想化、フィルタリング、グループ化、並べ替え
- DataEngine:メモリ内キャッシュを利用して、大規模で複雑なデータセットの抽出、変換、読み込みを高速化
- CalcEngine:Excel数式とVBA構文式に対応。集計関数、日付と時刻、論理関数、数学関数、三角関数、テキスト関数などの広範な組み込み関数をサポート
- TextParser:プレーンテキストまたはHTMLファイルからデータを抽出
デスクトップ(Windows Forms・WPF・WinUI)
〈Windows Forms〉FlexGridの強化
ホバースタイル
データグリッド上をマウスが移動する際に、ホバースタイル機能が追加されます。ホバーしたセルに背景色やテキストの色、境界線の色などのさまざまなスタイルを設定できます。
〈Windows Forms〉FlexChartの強化
デザイナの機能強化
設計時に、FlexChartのスマートタグからチャート上の要素を選択し、値を変更することができます。スマートタグからは、系列、グラフの種類、パレット、データソース、バインディングなどを追加、編集できます。
〈Windows Forms〉Inputの強化
フローティングプレースホルダー
フローティングプレースホルダーは入力コントロール内にラベルを表示します。ユーザーがコントロールに入力を開始するとこれらのラベルは上部に移動します。また、入力する内容に沿ったアイコンを表示することも可能です。
〈WPF〉FlexGridの強化
検証とエラースタイルの追加
.NET 6コンポーネントにおいて、検証とエラースタイルがサポートされます。これにより、不正な形式でのデータ入力を抑制するとともに、エラーが発生した箇所をユーザーに強調表示して再入力を促すことができます。
選択機能の改善
.NET Framework版に実装されていたSelectedIndex、SelectionItem、SelectionItemsの各プロパティが.NET 6版にも実装されます。従来と同様の方法で選択範囲を取得および設定できるようになります。これにより、以下のようにSelectedItemsプロパティをバインディングソースに設定して、選択された項目の一覧を別のFlexGridに表示するといった処理が以下の設定だけでできるようになります。
〈WPF〉PropertyGridの強化
パフォーマンスの改善
PropertyGridコントロールがリファクタリングによりパフォーマンスが向上します。また、組み込みエディタが強化されており、ブラシエディタにてグラデーションが編集できるようになったほか、フォント、境界線、列挙値などのエディタが追加されます。
〈WPF〉FlexChartの強化
凡例機能の強化(FlexPie)
FlexPieの凡例表示位置は、従来の上/下/左/右に加え、左上/右上/左下/右下のオプションをサポートします。また、凡例を書式設定して項目テキストをカスタマイズすることもできるようになります。
〈WinUI〉新しいコントロールの追加
DataFilter
DataFilterは、あらゆるデータ収集に付随する完全なフィルターを提供します。フィルターされたデータは分析が容易になり、特定の情報に焦点を当てることができます。フィルターパネルは、データソースから自動生成することも、手動で作成することもできます。DataFilterは、データグリッド、リスト、ツリービュー、グラフなどのデータ対応コントロールに接続できます。
FlexChart
FlexChartコントロールがWinUIでも使用できるようになります。棒グラフ、折れ線グラフ、エリアグラフ、円グラフ、ツリーマップ、コンビネーショングラフ、階層化オプションなど、一般的なグラフタイプをすべて提供しデータを視覚化して表示します。
InputとDateTime
WinUI用の入力コンポーネントとして、MaskedTextBox、NumericBox、RangeSlider、DatePicker、TimeEditor、DateTimePickerが新たに提供されます。これらの入力コンポーネントは、アプリケーションにおける有効な入力を収集するための書式設定と検証をサポートします。
Menu
タッチフレンドリーなコンテキストメニューと、伝統的な「ファイル」メニューシステムを構築できるMenuコンポーネントが提供されます。C1MenuおよびC1ContextMenuを使用することで、深く階層化されたメニュー項目や垂直・水平方向への展開をサポートする伝統的な外観のメニューを備えた、従来のデスクトップアプリのようなルックアンドフィールが得られます。
Web(Blazor)
FlexGridの強化
列の表示の固定化
データグリッドが水平にスクロールした際に、グリッドの左側に特定の列を固定して表示できるようになります。
新しいコントロールの追加
Gaugeコントロール
線形、放射状、ブレットグラフの3種類のタイプをサポートする新しいGaugeコントロールが追加されます。これらのコントロールは、マーク、ラベル、範囲などスタイルおよび設定を簡単にカスタマイズできます。