2025J v1の新機能
〈v1.1/ComboBox、DropDown、InputDate〉アクセシビリティの強化
アクセシビリティ向上のため、以下の機能強化を行いました。
上下キーでドロップダウンを展開
キーボードの上下キーを押下してドロップダウンを展開できるようになりました。新しく追加されたkeyActionDownArrowプロパティ、およびkeyActionUpArrowプロパティに、同じく新しく追加されたKeyAction列挙型のOpenDropdownを設定することで、上下キーの押下によりドロップダウンを展開できます。
Tabキー押下時のフォーカス動作の制御
ドロップダウンが表示されている状態でTabキーを押下した時のフォーカス動作を変更できるようになりました。新しく追加されたkeyActionTabプロパティに以下のTabKeyAction列挙型の値を設定することで動作を変更できます。
- CloseAndKeepFocus:ドロップダウンを閉じてフォーカスはそのまま維持する
- CloseAndMoveFocus(デフォルト):ドロップダウンを閉じて次の要素にフォーカスを移動する
- WCAG要件に準拠するため、2025J v1.1以降はドロップダウンが表示されている場合にTabキーを押下すると、ドロップダウンを閉じて次のフォーカス可能な要素にフォーカスを移動するようになりました。
〈v1.1/FlexGrid〉各種ショートカットの追加
FlexGridの列ヘッダーにフォーカスがある場合に、以下のキーボードショートカットが使用できるようになりました。
- Ctrl+Shift+F:フィルターダイアログの表示
- Ctrl+Shift+S:ソート
- Ctrl+Shift+P:ピン留め
- キーボードショートカットを使用するには対応する各機能をあらかじめ有効にしている必要があります。
〈v1.1/FlexGridSearch〉検索実行のタイミング
検索ボックスから検索を実行する際の実行のタイミングを制御できるようになりました。従来は検索文字列を入力すると即時で検索が実行されていましたが、新しく追加されたisSubmitOnChangeプロパティをtrue(デフォルトはfalse)に設定することで、Enterキーを押下した後に検索が実行されるようになります。
〈v1.1/InputDate〉[OK]ボタンと[キャンセル]ボタン付きのドロップダウンカレンダー
新しく追加されたshowConfirmationButtonsプロパティを使用して、[OK]ボタンと[キャンセル]ボタン付きのドロップダウンカレンダーを表示できるようになりました。これに付随して、現在設定されている日付をハイライトしたまま、キー操作で日付の確認や選択が可能になり、アクセシビリティも向上します。
〈v1.1/Calendar〉アクセシビリティの強化
アクセシビリティ向上のため、以下の機能強化を行いました。
カレンダーの日付部分にフォーカス
focusModeプロパティが追加され、カレンダーの日付部分にもフォーカスを設定できるようになりました。
Tabキーでコントロール内のボタンにフォーカス
keyActionTabプロパティが追加され、Tabキーでコントロール内のボタンへフォーカスを設定できるようになりました。
〈v1.1/ComboBox〉入力中のドロップダウン展開動作の制御
コンボボックスに印刷可能な文字キー(文字、数字、記号)を入力する際のドロップダウンの展開の動作を制御できるようになりました。新しく追加されたkeyActionPrintCharactersプロパティに以下のKeyAction列挙型の値を設定することで動作を変更できます。
- ChangeSelectionOnly:ドロップダウンを展開しない
- OpenDropdown(デフォルト):入力中にドロップダウンを展開する
- WCAG要件に準拠するため、2025J v1.1以降は印刷可能な文字キー(文字、数字、記号)の入力中にデフォルトでドロップダウンが展開します。
〈v1.1〉その他の機能強化
Inputに以下の機能を追加しました
- ChangeSelectionOnlyとOpenDropdownをメンバーに持つ、KeyAction列挙型を追加しました
AutoComplete、ComboBox、InputNumber、Popupに以下の機能を追加しました
- ariaLabelledByプロパティを追加し、ariaLabelledByの値を設定できるようになりました
Calendar、ColumnFilter、GroupPanelに以下の機能を追加しました
- ariaLabelプロパティが追加し、ariaLabelの値を設定できるようになりました
〈FlexGrid〉データが存在しない場合の表示のカスタマイズ
FlexGridに表示するデータが存在しない場合に、オーバーレイコンテンツとしてHTMLタグなどを使用した任意のコンテンツを表示できるようになりました。これまではデータが存在しない場合、空のFlexGridを表示することしかできませんでしたが、本機能を使用してよりUXに配慮したインターフェースを構築できます。

新しく追加された「noDataOverlayContent」プロパティを使用してオーバーレイコンテンツを設定できます。style属性やclass属性などを使用し、エンドユーザーが見やすく装飾を加えることも可能です。
オーバーレイコンテンツには画像やボタンといったHTML要素も使用可能なので、エンドユーザーが理解しやすいUXの優れたインターフェースを構築できます。
- scriptタグ、styleタグ、linkタグはサポートしていません。
〈FlexGrid〉ソート順序のカスタマイズ
FlexGridの列ヘッダークリック時のソートの順序をカスタマイズできるようになりました。FlexGrid全体に対してだけでなくカラム毎の指定もできるので、データ項目にあわせたソート順序の設定が実現可能です。新しく追加されたsortOrderプロパティに以下の列挙体の値を指定することでソートの順序を指定できます。
- AscDesc(デフォルト):昇順、降順の順にソートを実行
- DescAsc:降順、昇順の順にソートを実行
- AscDescNone:昇順、降順、ソート解除の順にソートを実行
- DescAscNone:降順、昇順、ソート解除の順にソートを実行
〈FlexGrid、FlexSheet、MultiRow〉フィルターダイアログでのソート実行時のイベント
フィルターダイアログからソートを実行した時に、列ヘッダーからソートを実行した時と同様にsortingColumnイベント、およびsortedColumnイベントが発生するようになりました。
〈FlexGrid、FlexSheet、MultiRow、TransposedGrid、TransposedMultiRow〉ドラッグ操作で行・列の大きさを表示領域を超えてリサイズする
ドラッグ操作で行の高さや列の幅をリサイズする際に、グリッドやシートの表示領域を超えてリサイズできるようになりました。AllowResizing列挙体に新たに追加された以下の値をallowResizingプロパティに設定することで表示領域を超えてのリサイズが可能です。
- ColumnsOverflow:列ヘッダーの端をドラッグし、グリッドの表示領域を超えて列をリサイズできます
- RowsOverflow:行ヘッダーの端をドラッグし、グリッドの表示領域を超えて行をリサイズできます
- BothOverflow:ヘッダーの端をドラッグし、グリッドの表示領域を超えて行および列をリサイズできます
- ColumnsAllCellsOverflow:任意のセルの端をドラッグし、グリッドの表示領域を超えて列をリサイズできます
- RowsAllCellsOverflow:任意のセルの端をドラッグし、グリッドの表示領域を超えて行をリサイズできます
- BothAllCellsOverflow:任意のセルの端をドラッグし、グリッドの表示領域を超えて行および列をリサイズできます
「Angular 19」と「Next.js 15」に対応
Angularの最新バージョン「19」、およびNext.jsの最新バージョン「15」に対応しました。

「React 19」のrefのクリーンアップ関数での実行に対応
React 19において、バージョン「2024J v2.1」で制限としていたrefのクリーンアップ関数内での実行をサポートしました。
Wijmoのコントロールを使用した実用サンプルを2種追加
Wijmoのさまざまなコントロールを使用した実用サンプルを2種追加しました。Wijmoを使用した業務アプリケーションの開発方法や、高度な使い方を学習するのに最適です。
プロジェクト工数管理
Wijmoの各種コントロールを使用した、プロジェクト工数管理アプリケーションのサンプルです。
FlexGridやMultiRowを使用したWBSの表示、InputNumberやInputDateを使用した入力機能、TabPanelやPopupを使用した各種ナビゲーションなどの機能を実装しています。また、UndoStackを使用したアンドゥ/リドゥ機能や、FlexGridXlsxConverter.saveAsyncメソッドを利用したExcel出力機能の実装方法も確認できます。

動画投稿サイトのアクセス分析
Wijmoの各種コントロールを使用した、動画投稿サイトのアクセス分析を想定したデモのサンプルです。
FlexGridやFlexChart、FlexPieを使用して各種データを可視化しています。また、TabPanelやComboboxを使用して分析対象や期間の切り替えができます。

その他の機能強化
- RESTCollectionView、およびODataCollectionViewにおいて、サーバーサイドグルーピング機能を有効にしている場合のページング機能がサポートされました。
- サーバーサイドグルーピング機能(遅延読み込み)の場合は、ページング機能は最上位グループのみに適用できます
- サーバーサイドグルーピング機能(仮想化)では、ページング機能は利用できません
- サウジアラビアカルチャ(ar-SA)のサポートを追加しました