V18.2Jの新機能
〈Excel入出力〉Excelインポート/エクスポート時のロスレスを強化
Excel入出力機能を強化し、VBAマクロやXMLソースといった設定を維持したままExcelへのインポート/エクスポートが可能になりました。
従来のバージョンではこれらの設定を含むExcelファイルをインポートすると、その設定が保存されず、再びExcelファイルにエクスポートした際にVBAマクロやXMLソースが消えてしまいました。
本バージョンでは、Excel入出力の際にこれらの設定が維持されるようになり、企業内のExcel資産に施された各種設定を損なうことなく、SpreadJSを介したWebアプリケーションでのデータ連携・活用を実現できます。
VBAマクロを維持したままインポート/エクスポート
VBAマクロを含むExcelファイル(.xlsmファイル)をSpreadJSにインポート/エクスポートできるようになりました。SpreadJS上にVBAマクロを含むExcelファイルを取り込み、作業を行ったあとに再びExcelに戻してマクロを実行する、といったシナリオにも対応可能です。
※ インポートされたVBAマクロをSpreadJS上で実行することはできません。また、インポートされたVBAマクロのコードを参照したり、編集したりすることもできません。

XMLソースを含むExcelファイルのインポート/エクスポート
XMLソースを含むExcelファイルをSpreadJSにインポート/エクスポートできるようになりました。XMLソースの設定を維持したまま、ロスレスでの入出力を実現します。
※ インポートされたXMLソースをSpreadJS上で参照したり、編集したりすることはできません。

〈リボンコンテナ〉ダークモードとライトモード
リボンコンテナで使用できる外観のモード(テーマ)として、ダークモードとライトモードを追加しました。従来のモードとあわせて計3種類のモードから要件にあわせて選択することができます。
- ダークモード:gc.spread.sheets.designer.dark.18.2.x.min.css
- ライトモード:gc.spread.sheets.designer.light.18.2.x.min.css
- クラシックモード(従来のモード):gc.spread.sheets.designer.18.2.x.min.css

〈セル型〉トグルボタン
チェックボックス型セルとチェックボックスリスト型セルの表示形式として、トグルボタンが利用可能になりました。これにより、設定値のオン/オフ状態が一目瞭然になり、ユーザーはより直感的かつスムーズに設定を切り替えられます。また、モバイルやタッチ操作環境での操作性も向上します。
トグルボタンのサイズや、アニメーションの速度、角丸の大きさ、スライダーやトラックの色などはプロパティで自由にカスタマイズが可能です。
〈シェイプ〉テキストの方向
シェイプの中のテキストの表示方向を設定できるようになりました。縦書きでの表示に対応できるようになったほか、90°回転や270°回転など柔軟な設定が可能です。

〈ワークブック〉シートの検索
ワークブックのタブストリップからシートを検索できるようになりました。大量のシートを含むワークブックから目的のシートを容易に見つけることができます。
〈ワークブック〉名前の管理ダイアログでソートとフィルター
名前の管理ダイアログにおいて、列にソートとフィルター機能を追加しました。名前を大量に定義している際の検索効率が向上します。
〈ワークブック〉データ検証のリストで入力値によるフィルタリング
リストを使用したデータ検証を設定したセルにおいて、Excelと同様に入力した内容に応じて入力候補のリストが自動でフィルタリングされて表示できるようになりました。
〈データチャート〉2種のチャート種別を追加
データチャートで新たに2種のチャート種別を使用できるようになりました。
ファンネルチャート
段階的なプロセスにおけるデータの流れを視覚化するファンネルチャートを追加しました。購買プロセスの分析や見込み客が商談を経て受注に至るまでの営業プロセスの可視化など、特定の目標に至るまでの段階的なプロセスを分析し、ボトルネックを特定する際に有効です。また、ファンネルの形、色、グラフの透明度、境界線スタイル、方向、上下幅、反転といった設定のカスタマイズも可能です。

ツリーマップチャート
階層構造を持つデータを視覚化できるツリーマップチャートを追加しました。さまざまなカテゴリとサブカテゴリの相対的な割合を表示したい場合に有効です。カラーパレット、グラフの透明度、枠線スタイル、背景、余白、ツールチップのスタイルなどの設定のカスタマイズも可能です。

〈ピボットテーブル〉列全体をデータソースに設定可能に
ピボットテーブルのデータソースの範囲として列全体を指定できるようになりました。新しくデータ行を追加した場合、従来のバージョンでは列全体をデータソースに設定しても、ピボットテーブル追加時に設定した行数までしか参照されませんでした。本バージョンより、Excel同様に新しく追加した行のデータもピボットテーブルの参照範囲として再計算が可能です。
〈レポートシート〉デザイン時に非表示の行・列を表示
レポートシートで非表示に設定した行・列をデザイン時のみ表示できるようになりました。プレビュー時には設定した通りに行・列は非表示になります。
〈リボンコンテナ〉ファイル保存時のデフォルトのファイル名
リボンコンテナで各種ファイル形式に保存する際のデフォルトのファイル名を設定できるようになりました。Excel、CSV、PDF、SJS、SSJSONの各種ファイル形式に適用されます。

〈リボンコンテナ/SpreadJSデザイナ〉コンボボックスでフォントを設定可能に
リボンコンテナとSpreadJSデザイナにおいて、セルのフォントをコンボボックスで設定可能になりました。リストに表示されていないフォントであっても、直接入力により設定することが可能です。
〈リボンコンテナ/SpreadJSデザイナ〉データテーブルからテーブルを作成
デザイナでテーブルを作成する際に、データマネージャーにあるデータテーブルからテーブルを作成できるようになりました。
〈リボンコンテナ/SpreadJSデザイナ〉セル範囲をLAMBDA式で一括変換
任意のセル範囲のデータに対してLAMBDA式を使用してデータを変換できるようになりました。データの集計、大文字小文字の変換、文字列の分割といった変換を一括で行うことができます。
〈リボンコンテナ/SpreadJSデザイナ〉セル範囲をLAMBDA式で一括変換して貼り付け
任意のセル範囲のデータをコピーして貼り付ける際に、コピーしたデータをLAMBDA式を使用して変換して貼り付けることができるようになりました。貼り付け時にデータの集計、大文字小文字の変換、文字列の分割といった変換を一緒に行うことができます。
〈テーブル〉テーブルからデータソースの取得
ワークシートのテーブルがデータ連結しているデータソースを取得できる「getBindingSource」メソッドが追加されました。配列データと連結している場合は、配列データを、データマネージャーのデータテーブルに連結している場合は、データテーブルのインスタンスをそれぞれ返却します。
〈計算エンジン〉計算エンジンによるコードからの非同期の計算処理の実行
SpreadJSの計算エンジン(GC.Spread.Sheets.CalcEngine)を使用して、非同期の計算処理をコードから実行できるようになりました。データベースに照会する独自関数や、外部のWeb APIをコールするような非同期関数もコードから実行できるようになります。
各種フレームワークへの対応を強化
SpreadJSがサポートする各種フレームワークの以下のバージョンに対応しました。
- Angular 20
- Nuxt.js 4

レポートシートとデータチャートを使用したデモを拡充
レポートシートとデータチャートを使用した実用的なサンプルを2種追加しました。
売上予測レポート
レポートシートを使用して、入力した売上予測データを自動集計し、月別/累計売上トレンドを分析するサンプルです。データチャートと組み合わせて詳細を可視化したレポートを出力することもできます。

個人成績表
レポートシートとデータチャートを使用した成績表のレイアウトのサンプルです。フィルターを設定して複数のテーブルからデータを抽出し、セルバインディングを使用してレポートシートの特定のセルにバインドしてチャートを生成しています。そのほか、総合得点や平均点、偏差値、順位の取得に、SpreadJSの各種表計算関数を使用しています。
