デスクトップ(Windows Forms・WPF・WinUI)

FlexGridの強化

〈Windows Forms〉新しい列フィルターUI

FlexGridの列にフィルターを適用する際に、「値フィルター」と「条件付きフィルター」の2種類をタブで切り替えることができるようになります。また、列ヘッダのアイコン表示により列にフィルターが適用されている状態かどうか判別しやすくなります。条件付きフィルターには、新たに「空白」、「個別」、「重複」、「一意」の4つの抽出条件が追加されます。

新しい列フィルターUI

〈Windows Forms〉検索中に一致した件数を取得

FlexGridに対して検索処理を実行した際に、検索での一致件数を取得できるようになります。ApplySearchメソッドを使用して検索処理を実行する際に、matchesCount引数を使用して一致した件数を受け取ることができます。

検索中に一致した件数を取得

〈Windows Forms〉水平方向のスクロール動作の強化

「行・列単位のスクロール」 に設定した状態で、スクロールバーで水平方向に操作した際に、表示領域の左端1列目が見切れないようにするオプションが追加されます。この動作を有効にするには、ScrollOptionsプロパティにScrollFlags.ScrollByRowColumnとScrollFlags.EnsureFirstVisibleを同時に設定します。

〈WPF〉スクロールチップの表示

FlexGridの行スクロールを実行する際に、行に関する情報を含むツールチップを表示できるようになります。ScrollTipTemplateプロパティを使用してツールチップに表示するコンテンツをカスタマイズできます。また、ScrollTipTemplate プロパティを使用する代わりに、ScrollTipShownイベントを使用することもできます。条件によって表示内容をカスタマイズしたり、表示位置を指定するなどより高度な制御が可能になります。

〈WPF〉列をグリッド右側に固定

列のピン留め機能において、列をグリッドの左側に固定する従来の動作に加え、グリッドの右側へ列を固定できるようになります

列をグリッド右側に固定

FlexChartの強化

〈Windows Forms〉縦棒レーダーチャート

FlexRadarチャートの種類に、縦棒レーダーチャートが追加されます。

縦棒レーダーチャート

〈Windows Forms〉軸スクロールの位置

軸スクロールバーを配置する位置として、プロット領域内/外のオプションを選択出来るようになります。

軸スクロールの位置

〈Windows Forms〉テキスト注釈の回転

FlexChartでグラフに注釈を追加する際に、その注釈の角度を設定できるようになります。

テキスト注釈の回転

〈Windows Forms〉サンプルの追加

FlexChartでグラフを描画する際に、一部の値を省略する波線(軸区切り)を描画することが可能となります。こちらの実装方法が確認出来るサンプルが追加されます。

サンプルの追加

新しいコントロールの追加

〈Windows Forms、WPF〉ToggleSwitchコントロール

ON/OFFの状態をマウス操作で視覚的に切り替えることができるToggleSwitchコントロール(WPFは .NET 8/9用コンポーネント)が追加されます。ON状態時のスイッチの配色や、ON/OFF状態それぞれに対してスイッチの右隣に表示するテキストおよびアイコンを設定することができます。また、ON/OFF状態切替時のイベント取得や、コードによるON/OFF状態の切り替えも可能です。

ToggleSwitchコントロール

〈WPF〉RulesManagerコントロール

FlexGridなどと組み合わせて、エンドユーザーが実行時に独自の条件付き書式ルールを定義・管理するためのUIを提供するRulesManagerコントロール(.NET 8/9用コンポーネント)が追加されます。例えば、FlexGridと組み合わせて特定の値を下回るすべてのセルを強調表示するルールを作成できます。ルールは開発者が事前に記述したり、エンドユーザーがアプリケーション実行時に作成できます。

RulesManagerコントロール

NumericBoxの強化

〈WPF、WinUI〉浮動小数点書式を指定した時の編集動作を改善

浮動小数点書式(F)を指定した際の入力時の動作が改善されます。入力値を編集している最中には、整数部の数値が非表示にならず表示されたままの状態になります。

浮動小数点書式を指定した時の編集動作を改善

〈WPF、WinUI〉SelectionChangedイベント

NumericBoxコントロールに SelectionChangedイベントが実装されます。これにより、エンドユーザーが入力ボックス上で入力値の一部または全部を選択したタイミングでキャプチャが可能になり、より柔軟な動作を実装できるようになります。

RadialMenuの強化

〈WPF〉アクセスキーのサポート

RadialMenuのTextプロパティで、アンダーバーに続くアルファベット(「_A」など)を指定するとアクセスキーとして認識されます。キーボードでALTキーを押下しながらアクセスキーを押下することで、サブメニューの展開やメニューコマンドの実行を行うことができるようになります。

全般

〈WPF〉「推奨されるアクション」機能のサポート

「推奨されるアクション(Suggested Actions)」はWPFの設計時デザイナにおいてコントロールの右上に表示される電球型アイコンです。クリックすることでコントロールの主要なプロパティやアクションにアクセスすることができます。2025J v1では、FinancialChart、MultiSelect、TileListView、ToolbarStrip、BarCode、ProgressBar、Expanderコントロールにおいて「推奨されるアクション」機能がサポートされます。

「推奨されるアクション」機能のサポート

Web(ASP.NET MVC・Blazor)

FlexGridの強化

〈ASP.NET MVC、Blazor〉列を右側、行を下側に固定

FlexGridの上/左側へ行/列を固定する従来の動作に加え、データグリッドの下/右側へ行/列を固定できるようになります。固定する行/列数を設定することが可能です。合計値などの集計結果をFlexGridの右/下側に固定して表示するなど利用シーンの拡大が期待できます。

〈ASP.NET MVC〉列のプレースホルダ

セルの編集時に、空のセルに対して任意のプレースホルダテキストを表示できるようになります。

FlexChartの強化

〈ASP.NET MVC〉凡例の反転

凡例の表示順を反転させることができるようになります。凡例を垂直に表示する際に、従来は上から下に並べて表示されますがこれを下から上に表示することができます。横棒チャートを使用する際に、系列の表示順と凡例の表示順を同期させることが可能です。

凡例の反転

〈ASP.NET MVC〉凡例の表示位置

凡例の表示位置として指定可能な値が追加されます。従来の Left、Right、Top、Bottom に加えて以下の位置を指定できるようになります。

  • TopLeft
  • TopRight
  • BottomLeft
  • BottomRight
  • LeftTop
  • RightTop
  • LeftBottom
  • RightBottom

凡例の表示位置

〈ASP.NET MVC〉傾向線の描画範囲の指定

傾向線(Trendline)を描画する範囲(下限、上限)を指定できるようになります。例えば、X軸の範囲が0~50のときに、傾向線を5~40の範囲で描画する、といった指定が可能です。

傾向線の描画範囲の指定

InputDateの強化

〈ASP.NET MVC〉選択した月の保存

ドロップダウンカレンダーの操作時に以前に選択した月を保持できるようになります。新たに追加されたPreserveCalendarNavigationプロパティをTrueに設定することでこの機能を利用できるようになります。