2024J v2の新機能
全般
新エディション「ComponentOne for .NET MAUI」の提供
.NET MAUIは、モダンでプロフェッショナルな外観のネイティブモバイルアプリとデスクトップアプリを、C#とXAMLで作成できるオープンソースのクロスプラットフォームフレームワークです。単一の共有コードベースからWindows、macOS、Android、iOSを対象とするアプリケーションを開発できます。ComponentOne for .NET MAUIは、FlexGrid、FlexChart、Calendarなど、.NET MAUI用に構築されたネイティブUIコントロールのセットを提供します。
.NET 9、Windows Server 2025への対応
.NET 8用コンポーネントを提供しているすべてエディションで .NET 9に対応します。.NET 9の最大の特長であるパフォーマンス向上のメリットを得ることができます。また、最新のサーバーOSであるWindows Server 2025にも対応します。
デスクトップ(Windows Forms・WPF・WinUI)
〈Windows Forms、WPF〉全般
Microsoft 365のテーマ
Windows FormsとWPF用のすべてのコントロールの外観にMicrosoft 365のテーマを設定できるようになります。テーマは、白、グレー、ダーク、グリーン、カラフルのバリエーションから選択できます。テーマデザイナを使用すると、Microsoft 365のテーマに基づいて独自のテーマを作成することも可能です。
〈Windows Forms、WPF〉FlexChartの強化
組み込みのズーム&パン操作
ユーザーによるズームイン/アウトおよび移動(パン)を操作するための機能が提供されます。マウスホイールによるチャートのズームイン/アウト、マウス移動によるチャートのスクロールの機能を有効にできます。
〈Windows Forms〉デモ・サンプルの強化
サンプルナビ、活用サンプルの追加
ComponentOne for WinFormsのコントロールを使用して作成した実用的なサンプルを提供します。売上ダッシュボードや売上ポータルアプリ、フォーム、プロジェクトマネジメントのカテゴリで構成されており、ダウンロードして利用することができます。サンプルナビでは、FlexChartで実現したい内容がどのサンプルに実装されているか簡単にたどりつけるよう、機能別で項目分けして紹介しています。
〈WPF〉FlexGridの強化
行/列によるスクロール(.NET 8/9用コンポーネント)
行/列単位でスクロールするかどうかを指定できるようになります。ScrollModeプロパティにDimensionを指定すると、行/列単位でスクロールするようになります。既定値はPixelで、従来どおりピクセル単位でのスクロールとなります。
Excelファイルからのデータインポート(.NET 8/9用コンポーネント)
Excelファイルからデータを同期・非同期で読み込む機能が提供されます。LoadExcelおよびLoadExcelAsyncの各拡張メソッドを使用することで、Excelファイルから同期・非同期でデータをインポートできます。読み込み時には以下のオプションを指定できます。
- 読み込み対象となるシートおよびセル範囲
- 行/列ヘッダーのインデックス
- 表示されている行/列のみ読み込むかどうか
- 読み込み後に行/列の固定化を反映するかどうか
- 行/列の最大/最小の幅・高さと、既定の幅/高さを置き換えるかどうか
- 行/列の反転
- 読み込み後に発生させるコールバック
クリップボードの動作改善(.NET 8/9用コンポーネント)
クリップボードへのコピー時にヘッダを含めるかどうかを指定できるようになります。ClipboardCopyModeプロパティを使用して、コピー範囲としてデータのみを含めるか、列や行ヘッダを含めるかどうかを指定できます。
〈WinUI〉新しいコントロールの追加
FlexViewerコントロール(ベータ版)
レポート(FlexReport、SSRS)とPDFドキュメントを表示できるFlexViewerコントロールが追加されます。インタラクティブで使いやすいUIが付属しており、ページナビゲーション、ズーム、レイアウト、サムネイル、テキスト検索ができます。また、印刷やファイル出力も可能です。
〈WinUI〉全般
Windows App SDK 1.6のサポート
WinUIコントロールは、Windows App SDK 1.6を使用するように更新されます。最新のVisual Studio 2022(17.12.0以降)を実行している場合は、最新のSDKを使用する必要があります。
Web(Blazor)
FlexGridの強化
ツリーグリッドの動作改善
ツリーグリッドを表示する際に接続線の表示方法やインデントなどを指定できるようになります。ツリーグリッドと並べ替え、フィルタリング、チェックボックスなどFlexGridの機能と組み合わせることで、ファイルエクスプローラのようなUIの実装も可能になります。
クリップボードの動作改善
クリップボードへのコピー時にヘッダを含めるかどうかを指定できるようになります。ClipboardCopyModeプロパティを使用して、コピー範囲としてデータのみを含めるか、列や行ヘッダを含めるかどうかを指定できます。
Windowの強化
モーダレスポップアップの改善
モーダレスポップアップする際にもグレー背景を設定できるようになります。以前は、モーダレスポップアップ時には半透明のグレー背景を表示できずオーナー要素がそのまま表示されていました。2024J v2ではこの制限がなくなり、グレー背景の有無とモーダレス設定を個別に構成できるようになります。
新しいコントロールの追加
FlexViewerコントロール(正式版)
Blazor Serverアプリケーションでレポート(FlexReport、SSRS)とPDFドキュメントを表示できるFlexViewerコントロールが追加されます。インタラクティブで使いやすいUIが付属しており、ページナビゲーション、ズーム、レイアウト、サムネイル、テキスト検索ができます。また、印刷やファイル出力も可能です。
Web(ASP.NET MVC)
FlexGridの強化
ツールチップ表示の新しいトリガー(.NET 8/9用コンポーネント)
ツールチップの表示タイミングを設定できる機能が提供されます。TooltipTriggerプロパティを使用してツールチップのヒント表示を従来のマウスカーソルのホバー時だけでなく、セルのフォーカス時にも表示できるようになります。クリップボードからの貼付け動作(.NET 8/9用コンポーネント)
クリップボードからのデータをペーストする際の動作を設定できる機能が提供されます。PasteEmptyCellsプロパティを使用してクリップボードから複数のセルへデータを貼り付けする際に、すべてのセルを貼り付けるか、空でないセルのみを貼り付けるかを設定できます。
列ヘッダへのフォーカス設定(.NET 8/9用コンポーネント)
列ヘッダーにフォーカスを設定できるようになります。矢印キーを使用して行ヘッダーや列ヘッダーの上または上に移動できるようになります。さらに、列ヘッダーにフォーカスが設定されると、Enterキーでクリックがトリガーされ、列で有効なソート操作が実行されます。
グループ集計テキストの表示オプション強化(.NET 8/9用コンポーネント)
グループ集計のサマリー表示位置を設定できるようになります。GroupSummaryPotisionプロパティを使用してサマリーの表示位置を上/下/自動に設定できます。
DataMap値に対して編集時に選択のみを許可(.NET 8/9用コンポーネント)
セル入力時のエディタに使用できる機能が強化されます。セルエディタは、DataMap値に対して編集不可で選択可能なドロップダウンのようなメニューをサポートします。これにより、DataMapをセルに割り当てる際に、編集を選択のみに制限できるようになります。
Inputの強化
矢印キーおよびマウスによる日付変更(.NET 8/9用コンポーネント)
日付と時刻を変更する際に矢印キーとマウス ホイールをサポートします。InputDateコントロールとInputTimeコントロールの編集モードで、矢印キーをクリックまたはマウスホイールを操作してフォーカスされている部分のみを変更することができます。